タイならではの職場の風景

タイで仕事をしていると、タイならではの職場の風景に出会います。
私の働いている会社はバンコク郊外なので、より地元っぽい雰囲気にあふれています。

年に何度か見かけるのが、象です。
ふと窓の外を見ると、象が歩いていたりします。
もちろん野生ではないです。象使いに連れられて、チップなどを頂くエンターテイメント象さんです。
会社の前で車を降り、わが社をスタート地点に市場へ繰り出していく象さんの姿を見ることができます。

お休み時間に会社の前にやってくる屋台もタイ感あふれています。
毎日来るのはフルーツの屋台とルークチンと呼ばれるつみれの屋台なのですが、たまに虫の屋台がやってきます。
虫にもいろいろ種類があり、8種類くらいの虫をショーケースに並べて、休み時間に買いに来る人を会社の前で待っています。
虫の屋台が来た時には、購入した従業員が私に勧めてくれることもあります。
でも、ありがたいような迷惑なような・・・何とも言えないです。
それにしても休み時間を狙って会社の前に屋台が来てくれるなんて、結構便利だと思います。

そして、やはりタイの旧正月ソンクラーン。
ソンクラーンは長期休暇になるので、従業員のほとんどは田舎に帰ります。
わくわくが抑えられなく集中力が欠如するようで、お休みに入る前日はほとんど仕事になりません。
朝から会社にある祠にお祈りをするため、祭壇に豚の頭と丸々一匹の鶏、フルーツやお菓子をお供えします。
豚の頭が前日から冷蔵庫に入っていることもあって、知らずに冷蔵庫の扉を開けるとびっくりです。
みんなが祠にお祈りを捧げつつ、上司である私に水を掛けに来ます。
合わせた両手に水を注ぐのですが、冷蔵庫でキンキンに冷やした水を掛けてくるいたずら好きの従業員もいます。
従業員は60人程なので、終わる頃には手がふやけています。
午後3時からは大掃除の時間としているのですが、はっきり言って掃除どころか、社内が汚れるお休み前の無礼講タイムです。
ソンクラーンというタイの旧正月は、水掛祭りとも呼ばれています。白い粉を顔に塗りあったり、水を掛け合ったりして祝うのがタイのソンクラーンです。
3時になると水の入ったバケツを持った従業員がうろつき始め、会社の前ではホースから水を引いてきて、全身ずぶ濡れになって水を掛け合います。

私はいつもこの日の深夜便で日本に帰るので、正直服が濡れてしまうと困ります。
最後の最後まで頑張るのですが、帰る頃にはやはり濡れてしまいます。
そのまま空港に行くわけには行かないので、その無礼講の日は現場の作業着を着て仕事をすることにしています。

バンコク都心部のオフィスではなかなか見られない光景だと思います。
郊外にある工場ならではの、タイの雰囲気たっぷりの風景です。