タイで生活するということ

タイに旅行で来てタイが好きになり、思い切ってタイで仕事をして生活したい、なんて思う人もいるのではないでしょうか。
実際、そういう風な思いでタイに就職活動に来る人はたくさんいます。就職ではなくても、定年後にタイに来て年金ライフを楽しむ人もいます。

私も、タイで仕事をして生活をしている一人です。

海外で生活するほとんどの人が、旅行で遊びに来るのと住むのとでは全く違う、と言いますよね。

これ、特にタイでは「全く違う」の差が大きいように思えます。

なぜなら、みんながのんびりしていて、時間もゆっくり流れているように感じます。小さなことは気にせずに、「マイペンライ」と流すおおらかさがあります。
日ごろの仕事から逃れてタイで休暇を過ごしている旅行者にとっては、せかせかしないタイ人をうらやましく思うことでしょう。

だけど、仕事や普段の生活で本当にそんなんでも大丈夫ですか?

仕事の期限に追われず、自分が失敗しても「マイペンライ」
部屋のエアコンの修理を頼んでいるのに約束を忘れても「マイペンライ」

生活していると、旅行中に感じたのんびりさや、おおらかさが長所から短所に変わることがあります。

ちょっと古くなりますが「3年目の浮気」という歌があります。
ちょうど3年くらいで、のんびりさやおおらかさに飽きがきたり、倦怠期になったりする人が多いように思います。
住み始めてだいたい2、3年目あたりで、日本との環境の違いにイライラがMAXになり、我慢できずに帰国していく人を時々見かけます。

ちなみに私も例外に漏れず、3年目あたりで日本に帰りたくなりました。

日本と比べて良いところも悪いところもあるのがタイなんです。日本と比べるから、あれこれイライラしてしまうのでしょう。
「ここはタイなので、タイ人にとって良い国であれば、それでいいんです。日本人のための国ではないのです。」
そう誰かに言われてから、ああそうなのかと納得し、イライラすることも少なくなりました。

今でも少しはイラっとすることはありますが、それでもタイに住む魅力は大きいです。

給料は日本より少ないですが、日本の一人暮らしよりは贅沢に生活しています。
それに、最初に旅行で来た時に感じたのんびりさ、おおらかさ。仕事をしていると悪いところもあるけれど、やはりいいところもあります。

日本で働いている時ほどは人間関係などでピリピリすることがありません。

基本的にタイ人は、仕事場の人と、とても仲がいいです。ちょっとでも嫌いな人がいたりすると、辞めていくことも珍しくありません。
そのせいか社内はいつもいいムードに保たれ、だから上司の私も働きやすいのだと思います。
会社によって違うかも知れませんが、私のまわりは人間関係で疲れている日本人はいません。

色々なことがありますが、それは日本にいてもどこにいても同じ。
海外に出て仕事するのなら、そこは日本人のための国ではないということを理解するのが大切ですね。